Pixiaでの画像合成に、下敷きレイヤは必要か?(4)B・背景レイヤの一部を消して合成する方法

Pixiaで背景画像と前景画像(人物など)を別レイヤで合成するときの、「下敷きレイヤ」を使わない方法について考えるシリーズ。

前回までは、前景レイヤの一部を透明化する方法を書きました。

今回は背景レイヤの方を一部消して合成する方法をまとめていきます。

B・背景レイヤの一部を消す2つの方法

背景レイヤの一部を消して合成する場合は、背景レイヤのうち前景と重なる部分を消して、前景レイヤを「乗算」で合成します。

考えられる方法は、以下の2つです。

  • B-1・背景レイヤの、前景と重なる部分を消しゴムor白で塗りつぶす
  • B-2・透過色プレーンを使い、前景と重なる部分を透明化する

【図】B-1とB-2

どちらも、前回前々回にやった「前景レイヤの一部を透明化して合成する方法」の応用です。作業するレイヤと消す領域の違いだけです。

B-1の詳しい説明は省略します。

今回は、B-1の方法の詳しい手順は割愛します。

一応イメージとしては、下の図のような感じです。

【図】『B-1・背景レイヤの、前景と重なる部分を消しゴムor白で塗りつぶす方法』のイメージ

「領域選択→白or消しゴムで塗りつぶし」というシンプルな方法だし、内容は前々回の説明とほとんど一緒なので。(解説用画像を作るのが面倒、というのもありますが^^;)

いちおうメリット・デメリットについてふれておくと、B-1の方法は、シンプルなのがメリットです。が、一度保存してしまうと元に戻せないので、あとで修正するのが難しいのがデメリット。このあたりは、「A-1・前景レイヤの、背景部分を消しゴムで消す方法」と同じです。

B-2・背景レイヤを透過色プレーンで透明化する

透過色プレーンを使って、背景レイヤの前景と重なる部分を表示させないようにする方法です。

【図】『B-2・透過色プレーンを使い、前景と重なる部分を透明化する方法』のイメージ

前回の記事の繰り返しになりますが、透過色プレーンはレイヤに含まれる機能で、画像の一部の表示を抑制する=透明にする機能です。消しゴムで消して透明化するんじゃなくて、表示させないように制御するということです。

手順は、

  1. 前景と重なる部分を領域選択

  2. 背景レイヤに透過色プレーン追加

  3. 透過色プレーンで選択領域をで塗りつぶす

  4. 画像プレーンに戻り、前景レイヤを「乗算」で合成

です。

【図】『B-2・背景レイヤを透過色プレーンで透明化する方法』の手順

やり方は前景レイヤの透過色プレーンを使う場合と同じです。領域選択する部分の違いだけです。

ちなみに、透過色プレーンを使わない場合は、1で領域選択したあと、そのまま背景レイヤを白か消しゴムで塗りつぶします。

メリット:修正しやすい。前景レイヤの濃度調整がしやすい。
  • 一度保存したあとも消した部分を元に戻せるので、修正しやすい。

  • 前景レイヤの濃度調整ができる。

前景レイヤには手を加えていないので、前景レイヤの濃度を低くしても背景が透けることがありません。ここが、個人的には大きなメリットです。

デメリット:プレーンの追加などに手間がかかる。
  • プレーンの追加作業や操作に慣れが必要。

これは「A-2・前景レイヤの、透過色プレーンを使って透明化する方法」と同じです。Pixiaにある程度慣れた人なら、とくに問題ないかと思います。

B・背景レイヤの一部を消す方法-まとめ

B・背景レイヤの一部を消す(前景レイヤを「乗算」で合成)
  • B-1・背景レイヤの、前景と重なる部分を消しゴムor白で塗りつぶす
    • シンプル-○。

    • 一度保存したら、消した部分を元に戻せない―△。

  • B-2・透過色プレーンを使い、前景と重なる部分を透明化する

    • 画像プレーンには手を加えないので、修正しやすい-○。

    • 前景のレイヤ濃度調整ができる-○。

    • 若干手間がかかる-△。

まとめると、こんな感じになりました。 (メリット・デメリットはあくまで私個人が感じたことです)

「下敷き」を使わない画像合成方法・まとめ

画像合成方法 簡単さ 修正しやすさ 前景レイヤの濃度調整
A・前景レイヤの一部を透明化      
A-1・画像プレーンを消しゴムで消す
A-2・前景レイヤの、透過色プレーンを使って透明化
B・背景レイヤの一部を消す      
B-1・背景レイヤの一部を消しゴムor白で塗りつぶす
B-2・透過色プレーンを使い、透明化する

結論:個人的には、B-2の方法。

個人的には、B-2の背景レイヤの透過色プレーンを使う方法が、一番自分の描き方に合っていると感じました。

ただ、無理に1つの方法にこだわらず、ときには簡単に済ますこともありだな、とも思います。また、場合によっては下敷きレイヤを使った方が良いこともあるかもしれません。

ようは、「自分の描き方のクセや作品ごとに、やりやすい方法を柔軟に選べば良い」ということになるのかな。

これで、ひとまず『「下敷きレイヤ」を使わない画像合成方法』シリーズを終わります。


お絵描きstudy room」の「Pixiaワンポイント講座」に、このシリーズをまとめたものをupしました。よかったらそちらも見てみてください。
Pixiaで画像を合成する5つの方法

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