メイキング:2009年秋トップ絵(7)

トップ絵メイキング、第7回目です。

前回は、色塗りの仕上げまで進みました。

今回は、最終的な仕上げです。

線画などに、フィルタで効果を加え、背景を入れます。

最終仕上げ

最終仕上げ用のファイルをつくる

まずは、最終仕上げ用のファイルをつくります。

ファイル」メニューから「名前を付けて保存」をクリックして、ファイル名を「仕上げ」にして保存します。ファイルの種類は「標準[*.pxa]」です。

「色」レイヤと「乗算」レイヤを結合する

この時点で、レイヤ構成はLパネルの上から

  1. 「マスク」
  2. 「色」
  3. 「乗算」
  4. 「線画」
  5. 「ハイライト」

の5枚です。

 【図】レイヤ構成

このうち「色」と「乗算」を結合します。

手順は以下の通りです。

  1. 「色」「乗算」以外のレイヤを非表示にする。
  2. ファイルメニューの「画像」→「レイヤの結合」をクリック。

    【図】「レイヤの結合」をクリック
  3. 「レイヤの結合」ウィンドウで、「新規レイヤとする」と「不透明にする」にチェックを入れてOKをクリック。

    【図】「レイヤの結合」ウィンドウ
  4. 一番下に結合されたレイヤが作成される。ちゃんと結合されているか確認してから、一度ファイルを保存する
  5. 「色」レイヤと「乗算」レイヤを削除する。
  6. 結合されたレイヤのレイヤ名を「色」に変更する。
  7. 「色」レイヤを「マスク」と「線画」の間に移動する。

    【図】レイヤを移動する

これでレイヤの結合が終わりました。

「色」レイヤを複製して、フィルタ加工する

つぎに、「色」レイヤを複製してフィルタ加工します。

「色」レイヤを複製する
  1. 「色」レイヤをアクティブにして、Lパネルの「編集」ボタン→「複写」をクリック。

    【図】「複写」をクリック
  2. Lパネルの一番下に複写した「色」レイヤが作成される。
  3. 複写した「色」レイヤのレイヤ名を「色・効果」に変更する。
  4. 「色・効果」レイヤを「色」レイヤと「線画」レイヤの間に移動する。

    【図】レイヤを移動する

これで「色」レイヤの複製が終わりました。

つぎは、この「色・効果」レイヤをフィルタ加工していきます。

「色・効果」レイヤをフィルタ加工する

「色・効果」レイヤをアクティブにしておきます。

この「色・効果」レイヤにぼかし等のフィルタ効果を加えていきます。

  1. ツールバーの「フィルタ」ボタン、または「表示」メニューの「フィルタ」をクリックして、フィルタウィンドウを出す。

    【図】「フィルタ」ボタン
    【図】「表示」メニューから「フィルタ」をクリック
  2. フィルタウィンドウの左側から「標準」をクリックして、右側の「ぼかし」をクリック。

    【図】「標準」フィルタの「ぼかし」をクリック
  3. フィルタウィンドウの「設定」をクリックして、ぼかしの程度を「3」に設定する。
  4. t値255で、フィルタウィンドウの「実行」ボタンを3回クリックする。(程度3のぼかしを3回かける)

    【図】ぼかしを3回かけたところ
  5. つぎに、フィルタウィンドウの左側から「ふ~か」をクリックし、右側から「ふんわり効果」をクリック。

    【図】「ふ~か」フィルタの「ふんわり効果」をクリック
  6. 設定」をクリックして、「処理する成分」の赤・緑・青すべてにチェックを入れ、処理範囲を「7」で2回「実行」ボタンをクリック。

    【図】ふんわり効果を2回かけたところ
「色・効果」レイヤを「乗算」にして、レイヤ濃度を調整する

つぎに、「色・効果」レイヤの合成方法を「乗算」にします。

【図】「色・効果」レイヤの合成方法を「乗算」にする

このままだと色が濃いので、レイヤ濃度を調整します。

今回は、「色・効果」レイヤのレイヤ濃度を80%「色」レイヤのレイヤ濃度を60%にしました。

【図】レイヤ濃度を調整した。

つぎは、「線画」レイヤを複製して、同じようにフィルタ加工していきます。

「線画」レイヤを複製して、フィルタ加工する
「線画」レイヤを複製する

まずは「線画」レイヤを複製します。これは、「色」レイヤの時と同じ手順です。

複製した「線画・効果」レイヤは、「線画」レイヤと「ハイライト」レイヤの間に移動します。

【図】「線画・効果」レイヤを移動する

「線画・効果」レイヤをフィルタ加工する

「線画・効果」レイヤは透過色プレーンがあるので、このままではフィルタの効果が出ません。そこで、透過色プレーンに移ってフィルタをかけます

「線画・効果」レイヤをアクティブにして、Lパネルの「画像」ボタン→「透過色1」をクリックします。

【図】透過色プレーンに移る。

キャンバスが水色の画面になったらOKです。

【図】「線画・効果」レイヤの透過色プレーン

この状態で、「標準」フィルタの「ぼかし」を、程度3で3回かけます。

【図】「ぼかし」フィルタを3回かけた。

ここでLパネルの「透過色1」ボタン(さっき「画像」だったボタン)→「画像」をクリックして、画像プレーンの状態を見ます。

【図】「ぼかし」フィルタをかけたあとの画像プレーン

ぼかしが充分にかかっているので、これでOKにします。

あとは、「色」レイヤのときと同じくレイヤ濃度を調整します。

「線画・効果」レイヤのレイヤ濃度を40%「線画」レイヤは90%にしました。

【図】レイヤ濃度を調整する

ハイライトを足す

手前の人物の目が暗くなってしまったので、少しハイライトを足しました。

【図】手前の人物の目にハイライトを足す。

背景を入れる

最後に、背景を入れます。

トップ絵の背景画像をコピーして、仕上げファイルに新規レイヤとして貼り付けます。

【図】背景を新規レイヤとして貼り付ける。

Lパネルの一番下に、「LAYER6」として背景画像が貼り付けられました。

この「LAYER6」をレイヤ名「背景」に変更して、「マスク」レイヤと「色」レイヤの間に移動します。

【図】レイヤの移動

背景が見えるように、「色」レイヤの合成方法を「乗算」にします。 
【図】「色」レイヤを合成方法「乗算」にする

このままだと人物と背景が重なってしまうので、透過色プレーンを使って人物の部分だけ背景が表示されないようにします。

透過色プレーンを使って、背景の一部を非表示にする

まず、「背景」レイヤに透過色プレーンを追加します。

  1. 「背景」レイヤをアクティブにして、Lパネルの「画像」ボタン→「プレーンの追加と削除」をクリック。
  2. 「追加と削除」ウィンドウで、「透過色追加」ボタンをクリック。
  3. 「閉じる」をクリック。

これで透過色プレーンが追加できました。

つぎに、「■[領域]ー閉鎖域」ツールで人物以外の背景部分を領域選択します。

  1. Oパネルの「境界」を「見たまま」から「マスク」に変更。(詳しくは第3回の「領域選択用レイヤと「閉鎖域」ツール・「塗りつぶし」ツールを使い、色マスク用レイヤを塗り分けていく」を参照してください。)

    【図】Oパネルの「境界」を「マスク」に変更。
  2. 人物以外の背景部分をクリックして、領域選択していく。([Shiftキー]を押しながらクリックすると、複数箇所が選択できます。)

    【図】背景部分を領域選択
  3. 「領域」メニューの「領域の反転」で、領域を反転させる。 
    【図】「領域の反転」
  4. 「領域」メニューの「領域の内側をぼかす」を1回クリック。
  5. Lパネルの「画像」ボタン→「透過色1」で透過色プレーンに移動する。
  6. 領域を白で塗りつぶす。

これで、人物と重なっていた背景が表示されなくなりました。 
【図】透過色プレーンで背景の一部を非表示にした。

最後に、背景部分にはみ出しているハイライト(手前の人物の髪の毛のハイライトなど)を消します。(合成方法「ハイライト」の場合、黒で塗りつぶします。)

最後にロゴを入れて完成です。

【図】完成!

これで秋トップ絵のメイキングは終わりです。