Pixia覚え書き:縁取り文字を作る4つの方法(3)

2017年3月11日

Pixiaで縁取り文字を作る4つの方法を紹介するシリーズ、3回目です。

今回紹介するのは「マスクとフィルタを使う文字の縁取り方法」です。

マスクとフィルタを使う文字の縁取り方法

参考サイトは↓です。

「ロゴ[9] マスクとフィルタで縁取り付きのロゴを作ろう」(ぴんくのうず:ぶるにゃんさん)

手順のまとめ

手順をまとめると以下の通りです。

  1. 白紙作成
  2. マスクプレーンを白で塗りつぶし、文字を黒で描画する
  3. 画像プレーンに切り替え、縁取りの色で塗りつぶす
  4. マスクプレーンに切り替え、「最大値」フィルタを実行する
  5. 画像プレーンに切り替え、内側の色で塗りつぶす

イメージはこんな感じ↓。

【図】マスクとフィルタを使う文字の縁取り方法・イメージ

「最大値」フィルタは白い部分を広げ、黒い部分を狭くします。これを利用してマスクのかかり具合をずらして、縁取りをつくります。

また、今回の方法では、レイヤは1枚しか使いません。

使用するPixiaのバージョンは3.3kです。

1.白紙作成
新規キャンバスを開く

まずは「ファイル」メニュー→「新規作成」で好きな大きさのキャンバスを開きます。ここでは256ピクセル×256ピクセルの正方形のキャンバスにしました。

【図】256×256の新規キャンバス

キャンバスを透明にする

つぎにキャンバスを透明にします。

まず、ファイルメニューの「画像」メニューから「白紙作成」をクリックします。

【図】「画像」メニューの「白紙作成」

出てきた画面で「透明にする」をチェックして、「OK」ボタンを押します。

【図】「白紙作成」設定画面

見た目は変わりませんが、これでキャンバスが透明になりました。こうやってあらかじめ透明にしておくと、後で縁取りの色を変えたり他の画像と合成する時に便利です。

2.マスクプレーンを白で塗りつぶし、文字を黒で描画する
マスクプレーンに切り替え、白で塗りつぶす

つぎに、キャンバスにマスクをかけるために、マスクプレーンに切り替えます。

Lパネルの「画像」ボタンをクリックし、出てきたメニューの「マスク」をクリックします。

【図】マスクプレーンへの切り替え

マスクプレーンに切り替えると、キャンバスが青く表示されます。

【図】マスクプレーンの初期状態

ここでを選び、「■塗りつぶし」ツールで全体を塗りつぶします。

白で塗りつぶすと、キャンバスがピンク色になります。

【図】白で塗りつぶしたマスクプレーン

黒で文字を描画する

つぎにを選んで文字を描画します。黒で描いたところは青く表示されます。

【図】黒で文字を描画する

3.画像プレーンに切り替え、縁取りの色で塗りつぶす
画像プレーンに切り替える

Lパネルの「マスク」ボタン(さっき「画像」だったところ)をクリック→「画像」をクリックして、画像プレーンに切り替えます。

【図】「画像」プレーンに切り替える

キャンバスは白いままですが、さっき黒で文字を描いた部分にのみ色が塗られるようになっていて、白で塗った部分はマスキングされた状態になっています。

縁取りの色で塗りつぶす

ここで、縁取りの色を選んで塗りつぶします。今回はオレンジ色にしました。

【図】縁取りの色で塗りつぶす

↑のように、文字のところ以外には色が塗られません。

4.マスクプレーンに切り替え、「最大値」フィルタを実行する

2と同じ要領で、もう一度マスクプレーンに切り替えます。

【図】もう一度マスクプレーンに切り替える

ここで、「最大値」フィルタを使い、黒の部分(青で表示されている部分)を狭くします。

ツールバーの「■フィルタ」ボタンか「表示」メニュー→「フィルタ」をクリックして、フィルタウィンドウを出します。

【図】フィルタウィンドウ

左側から「標準」をクリックして、右側の「最大値」をクリックして選択します。

【図】「標準」の「最大値」をクリック

フィルタウィンドウの下の「設定」ボタンを押すと、フィルタをかける度合を調節する画面になります。度合を大きくするほど黒い部分が痩せる=縁取り部分が太くなります

【図】「最大値」の度合設定

今回は度合2にしました。度合を調節してから「OK」ボタンを押し、フィルタウィンドウの「実行ボタン」を押します。

フィルタを実行後の画像です。

【図】最大値フィルタを度合2で実行した

黒い部分が少し細くなりました。

5.画像プレーンに切り替え、内側の色で塗りつぶす

再び画像プレーンに切り替えて、内側の色で塗りつぶします。今回は黄色で塗りつぶしました。

【図】内側の色で塗りつぶし

マスクが細くなった分、色の塗れる範囲も狭くなり、縁取り分だけ塗り残すことができました。

なお、「ぴ」の字のエッジ部分などが少しぼやけてしまっていますが、気になる場合は最大値フィルタをかけたあと、「画像」メニューの「明るさとコントラスト」で明るさをマイナスにして、ぼやけた部分がハッキリするように調節します。(この辺の詳しいことは参考サイトを見てみてください。)

縁取りの色を変更したい場合

後から縁取りの色を変更する場合、このままだとマスクがかかっているので縁取り部分に色を塗れません。

そこで、一時的にマスクを無効にします。その後、透明色保護モードにして塗りつぶしを行います。

マスクを無効にする

補助設定ウィンドウを出します。(ツールバーの「■補助設定」ボタン、または「表示」メニューの「補助設定」)

ペイント設定」の「マスク無効」をクリックして、チェックを入れます。

【図】「マスク無効」にチェック

透明色保護モードで塗りつぶす

つぎに、LパネルのTボタンをクリックして、透明色保護モードにします。

【図】LパネルのTボタン

最初に「白紙作成」で「透明にする」にしておいたので、白い部分=透明な部分なので、文字以外には色が塗られません。

この状態で、新しい縁取りの色で塗りつぶします。今回は赤で塗りつぶしました。

【図】マスク無効・透明色保護モードで塗りつぶし

内側の色が消えてしまいましたが、もう一度復活させられます。

再びマスクを有効にして、内側の色で塗りつぶす

もう一度補助設定の「マスク無効」をクリックして、チェックをはずします。

また、Tボタンももう一度クリックして、透明色保護モードを解除します。

この状態でさっきの内側の色で塗りつぶします。

【図】もう一度、内側の色で塗りつぶす

これで、内側の色を元に戻せました。もちろん、ここで違う色を使ってもOKです。

内側の色を変えたい場合

内側の色を変更したい場合は簡単です。

補助設定の「マスク無効」にチェックが入っていない=マスクが有効になっていることを確認してから、変更したい色で塗りつぶします。

マスクとフィルタを使う文字の縁取り方法・まとめ

ポイントは、

  1. レイヤは1枚。
  2. マスクと「標準」フィルタの「最大値」を使う。

です。

メリットはレイヤが1枚で済むこと。

デメリットはマスクプレーンを何度かいじらないといけないので、若干慣れが必要なことです。

ちなみに、シリーズ最初の記事で「デメリットは、文字・縁取りの色を後から変更するのがちょっと面倒なこと」と描きましたが、やってみたら案外簡単に色変えできました。

簡単に色変えするためのポイントは、最初にキャンバスを透明にしておくこと。これで、透明色保護モードを使った色変えができます。

以上で「マスクとフィルタを使う文字の縁取り方法」の紹介は終わりです。

次回は「マスクと「領域を太らせる」を使う文字の縁取り方法」を紹介します。縁取り文字というより、白抜き文字の作り方ですが……。

★このシリーズをPixia講座にてまとめ記事にしました。Pixiaで縁取り文字を作る4つの方法

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