「動」きながら考えた 2022年振り返り
前置き
毎年恒例の一年の振り返り記事です。
今回は、「分かりやすく読みやすい、タメになる文章」を書く努力を放棄しています。
7000文字以上あります。他人の長々~~ダラダラ~~とした内省をわざわざ好き好んで読みたいと思う変わった人だけお読みください。
あいさつ
いろいろあった2022年が終わりを迎えようとしている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
さて、年初に掲げた今年の目標漢字は「動」でした。「動」くことを意識して計画を立て、あれをやるぞこれをやるぞと意気込んで始まった一年でしたが、年の中盤あたりから計画と実態がズレ始め、結局やろうと思っていたことの半分もできずに終わってしまいました。
その時その時で来た球を打ち返すことを繰り返してあっちへ行ったりこっちへ行ったり右往左往しているうちに、余裕がなくなり軌道修正できなくなってしまった……そんな感じです。
でも、そんな風に右往左往動き回りながらあれこれ考えるうちに、少しずつ道筋が見えてきたかもしれない。そう思う一年でもありました。
そんな「動きながら考えた2022年」を振り返ってみます。
簡単な振り返り
今年ほぼ一年を通じて制作していたのがこちらの作品です。
Animadeというアニメーション制作サービス用のサンプルとして作りました。アニメーションはLive2Dを使い、映像編集にはPremiere Proを使用しています。Live2D Creative Awards 2022にも応募しました。(結果は今年もダメでしたが……(´Д⊂グスン)
作業量の想定が甘かったため思っていたより完成まで長くかかってしまったのですが、制作を通しての収穫は大きかったように思います。
ただ、こちらに時間を取られてしまい、「今年はこれをやろう」と思っていながら着手できなかったことも多々ありました。2022年はやり残しの多かった年だなと感じています。
「動」けたか?といえばいちおう「動」けたけど、思ってたほどには「動」けなかった一年でした。
とはいえ、アニメーションやイラストの制作などを通じて「動」きながら考え、考えながら手を「動」かして、おぼろげながら見えてきたものや掴めたものがありました。
例えばイラストでは、苦手な塗り工程のコツが掴めてきたり、ラフや下描きに時間をかけることで完成までの時間を短縮できたり、といった収穫がありました。
また、どうすれば魅力的な作品を作れるかを考えるなかで、自分の強みやこう有りたいと思う方向性が見えてきました。
やったこと
2022年にやったことを、書ける範囲でざっくり振り返ってみるとこんな感じです。
Live2D・イラスト関連
- Live2Dモデルの調整とアニメーション制作1件(nizima経由)
- ウェディング用アニメーションのサンプル作品制作
- Skeb依頼絵1件
- 2exモデル原画完成、Live2Dモデリング着手
- PIXTA、AdobeStockに登録(登録しただけで絵はまだ上げてない)
健康・生活関連
- 健康診断に行った
- 膝つき無しの腕立て伏せ12回できるようになった
- 部屋の不用品を粗大ゴミに出した
- カーテンを新しくした
その他
- Pythonで仕事用の便利プログラム作成
- 『三体』シリーズ読了
- スマホ脱出ゲームにハマった(Laqueus Escape、The Roomシリーズ)
※Pythonで作った仕事用プログラムというのは、とあるアニメーション制作仕事で毎月案件ごとに「必要なファイル一式が入ったテンプレートフォルダをコピー→複数ファイルを案件名にリネーム」というのが面倒くさすぎてカッとなって作ったものです。死ぬほど便利。Python楽しい。
できなかったこと・もっとやりたかったこと
- ポートフォリオサイト作成
- ネーム講座受講
- ストックイラスト描く
- Live2Dやイラストの仕事受注
- 漫画読む
- 読書
漫画力を上げたくてネーム講座受講を考えていたものの、ウェディングサンプル制作に時間を取られて結局断念しました。
Live2Dやイラストの仕事受注は、0件ではないもののもう少し数を増やしたかったなと思います。
わかったこと
やりたいことが多すぎる
やり残しが多かった原因の一つは、「自分の自由になる時間の量に対してやりたいことが多すぎた」ということです。
だいたいいつもこのパターン。やりたいことが多く、時間の見積もりが甘い。時間見積もりの精度を上げるのと、一年間でやることの厳選する必要がありそうです。
イラストでの収穫
イラスト関連の収穫は、次の3つが分かってきたことでした。
- 塗り方のコツ
- 明度・彩度調整のコツ
- 自分の絵柄の強み
塗り工程では 「ぼかしすぎない」「光エフェクトに頼らない」「配色で光を感じさせる」 ということが実感を伴って理解できるようになってきました。
今までは頭では理解していてもなかなか上手くできませんでしたが、今年最後に描いた絵で「ちょっとできるようになったかも!」と思えたので、少しずつコツを掴めてきている気がします。
黒塗りレイヤーを「色相」で合成して明度差をチェックしたり、「色相・彩度・明度調整レイヤー」を部分的に適用して主役周辺の彩度を上げたり、といった仕上げ調整のコツが掴めたのも大きな収穫です。
また、「透明水彩風塗りは自分の絵柄の明るさ・爽やかさ系の強みを強化してくれる」という点に気づくこともできました。
以前Twitterで私の絵を「光があふれるような画風が好き」と言ってくれた方がいます。その言葉で自分の絵の良さ・持ち味に気づくことができ、この持ち味を活かす塗り方を考えるようになりました。
そして今年は透明水彩風塗りを活用しながら「光にあふれる明るい雰囲気」を引き出すことを目指してきました。
今のところ、この方向性に手応えを感じています。描いていて楽しく、自分の力がのびのびと発揮できるような感じがします。来年はさらに磨きをかけていければ良いなと思っています。
もっとスキルの向上・取得を目指したい
収穫があった一方で、もっとスキルを向上させたい、新たなスキルを取得したいと思いつつ、なかなかそれができなかったことが残念です。
とくにLive2Dアニメーションに関して、自分はまだまだだめだなぁ、もっと上手くなりたい……という思いが強くなりました。
結局、作った作品数が全然足りてないんだろうと思います。もっと数をこなさないといけません。手持ちの自作モデルや公式モデルで短いアニメーション作品やモーションを作って練習してみるとかが良いかなぁ、などと考え中です。
また、当初は年間を通して取り組むつもりだったネーム講座の受講が全くできなかったのも心残りです。
漫画で描きたいなぁと思っている物語がいくつか頭の中にあって、しかしそれを面白く読めるようにする力が全く足りないのでなんとかしたいと思い、数年前からネーム講座の受講を考えていました。
で、今年はやるぞ!と意気込んでいたのですが、ウェディングサンプル作りに想定以上の時間を取られてしまい、時間が取れなくてお金が無駄になるかも……という心配から「時間ができてからにしよう」と後回し。結局何もできずに終わってしまいました。
もうここは「無駄になっても良い」または「何が何でもやり切る」という風に決めてしまわないと実行できないような気がします。
ついでにIllustratorの勉強も、数年前から使い方を覚えたいなと思いつつほとんどできていません。ストックサイトに上げるためのソフトボール系イラストなど、自分が描きやすい題材でいいからとにかく描いてみないと始まらない。これも積み残し課題です。
短期目標と中長期目標の必要性
いったい自分は何になりたいのか。漫画家になりたいのか、イラストレーターになりたいのか、アニメーターになりたいのか、Live2Dモデラーになりたいのか。お前はいったいどうなりたいんだ。そのへんがまったく曖昧なままでここまでやってきてしまいました。結局まだ良くわかっていません。全部やりたいんだけどなぁ、無理かなぁ、無理だよなぁ……。
で、どうせ考えてもわからん!なるようにしかならん!ということで、自分が何になりたいかはさておきやりたい仕事の目標を決めたほうが良いなと思い始めました。イラストの仕事○件、Live2D○件、アニメーション○件……みたいに。
怖さや躊躇いがあり具体的な件数目標を決めずにいましたが、そろそろ決めてみても良いかも……と思うようになってきました。
とりあえず来年は短期目標を決めて、それに向かって動いてみようかなと考えています。
また、ずっと作りたいと思っている物の一つに「ソフトボールのかっこいいMV」があります。しかし、少なくとも3年はかけないとイメージ通りのものは作れなさそう……という感じです。自分のスキルが足りなすぎる。
原画のクオリティが高くないといけないので作画スキルを上げないといけない。映像編集も学ばないとだめ。Aeアニメーションの勉強も必要。
数年かけてスキルを上げないと無理。でもその間何も作らないのも無理。
なので、「ソフトボールのかっこいいMV」を最終目標として、各スキルを学びつつ一年ごとに短い作品を作っていく……というのはどうかなと考えています。
まずはざっくりとで良いので中長期の目標というか計画を練ってみたいと思います。
仕事受注窓口を作らないといけないっていうか作る
上で仕事の目標件数を決めたいと書きましたが、肝心の受注窓口がありません。
いちおうnizimaでLive2Dの受注は受け付けていますが、積極的に宣伝はできておらず、料金表も未整備で実績をまとめた物もない。(ギャラリーページはありますが、ただ作品を置いてあるだけで仕事依頼の窓口にはなりにくい)
この状態をなんとかせねばと今年はポートフォリオサイトを作ろうと思いWordPressのテーマを購入したものの、結局買っただけで何もせずに一年が終わろうとしています。ほんとに良くない。自分はこういうところがだめ。
まあとにかく、なんらかの形で受注窓口を設置しないといけません。ただ、そのさい【目標・ビジョン・メッセージ・提供できるサービス・自分の強み】を明確化する必要があります。
…………いや、こうやって考えすぎるからだめなのか?
明確化とか後でもいいからまずせっかく買ったWordpressテーマで一回形を作ってみるとか、スキルマーケットサイトに登録してみるとか、できることから始めたほうが良いのかも。いや絶対良いはず。中途半端に終わってもいいからとにかく始めよう。そうしよう。
その他の課題
- 筋トレやエアロバイクの習慣が定着したおかげか、調子は少しずつ良くなっている。でもまだまだ運動が足りない。散歩に全然行けてない。
- もっと本を読みたかった。漫画も全然読めていない。
- 英語の勉強がしたい。中学英語の復習がしたい。
動けたか?
今年の目標漢字記事で、「四半期目標シート」を作ったと書きました。
年間目標達成のために中目標・小目標を割り振ったシートです。途中で他のことに目移りして年の後半に「今年の目標何もできてない!」って慌てるのを防ぐために作りました。
しかしこの四半期目標シートが途中で機能しなくなってしまいました。
年の前半はシートに沿って動けたのですが、後半は自分の状況とシートの目標が合わず、結局シートに関係なく動くことになってしまいました。
そもそも大半の目標が絶対やらなきゃいけないことではなかったので状況の変化によって優先順位が下がっていたのに、その変化をシートに反映できなかったことが原因です。
健康診断を受けたり部屋のゴミを片付けたりといった生活に関するタスクはクリアできましたが、仕事やスキルアップに関するタスクが実行できませんでした。
ウェディングアニメーションサンプル作りで手一杯になってしまったのが大きかったなと思います。それはそれで必要なものだったし制作を通じて得るものも多かったので、やってよかったことに間違いはありません。仕事につながることを想定して作ったもので「仕事・スキルアップ」の方向性はズレていません。
ただ、ネーム講座や受注窓口整備など他のことをやるのは、なんとなく大変そうで着手に抵抗があったことは確かです。
この「なんとなくやりたくない感」をいかに減らすかというのが今後の課題になりそうです。
動きながら考える
このように一年間を振り返ってみると、「動き」が足りないと思いながらも課題を認識してどうすれば良いか考え、考えながら次へ動き、また動きながら考える……ということは継続できていたように思います。不十分ながらもやれることはやった、まあ頑張ったじゃんと自分に言ってやりたい。
週3のバイト(週1出勤+リモート)やアニメーション制作の仕事という「やらないわけにはいかない仕事」と、予想外に時間をとられたウェディングアニメーションサンプル制作。これらと悪戦苦闘しながら、ポートフォリオサイトをどうするかとか、自分がやりたいこと・できること・できないこと、自分の強みは何か……等々にも考えを巡らせていました。
ただ1点だけ明らかに失敗したなと思うのは、そうやって考えたことのアウトプットやまとめができていなかったことです。
メモに書き留めるなりブログ記事にまとめるなりして思考を頭の外に出すことをサボっていたために、せっかく考えたことが頭の中でぼんやりしたまま散乱し続けることになっていました。
今年の前半以降ほとんどノートを開くことがなかったのですが、考えを紙に書き出す重要性・必要性を改めて感じました。
ここ数年の目標漢字の傾向
そんな感じで2022年を振り返りながら「来年の目標漢字は何にしようかなぁ」と考え始めているところですが、ここで若干の引っかかりというか、問題のようなものを感じています。
「ここ数年の目標漢字の方向性がなんか似てる気がする」ということです。
- 2016年……「挑」
- 2017年……「開」
- 2018年……「向」
- 2019年……「研」
- 2020年……「稼」
- 2021年……「描」
- 2022年……「動」
「もっと外へ出よう、積極的に動こう!」という方向と、「やることをやりきろう、力をつけよう!」という方向。だいたいこの2つの傾向がずっと続いてるな~と思います。
これは毎年課題が同じでクリアできていないことの現れだと言えるでしょう。どうもマンネリ感というか、閉塞感を覚えます。
ここらで目標の方向性を大きく変えてみたほうが良いのか?いやでも課題がクリアできていないのに変えるのはどうなんだ?……みたいなことをここ数日自問自答しているのですが、ちょっとまだ結論が出ません。
自分はこう有りたいと思う方向性が見えてきた
さて、ここまで書いてきたことをザッと読み返してみると、できてないことが多い、不十分だったということを長々~長々~と書いていますね。よくここまで長々書き連ねられるな、だめなところばかりに目がいくのは自分の悪い癖だなと思います。
一年の締めくくりに反省点ばかりで終わるのも嫌なので、最後は少しポジティブなことを書いて終わりたいと思います。
右往左往しながら考えるなかでの一番の収穫は、「自分はこう有りたいと思う方向性」が見えてきたことかもしれません。
「世界がちょっとだけ前へ進むような、ちょっとだけ広くなるような、ちょっとだけ明るくなるような、そういうものを作りたい」
自分はどういうものを作りたいのか、自分が世の中に提供できるプロダクトは何か――みたいなことを考えながら風呂に入っているときに、ふと浮かんできたのがこれです。
風呂から上がってノートに書き出してみると、ものすごくしっくりくる。自分が書いた言葉に「そうそう、そうだよね!!」とめちゃくちゃ共感しました。
自分が作りたいものであり、自分が欲しい・見たいと思うものでもある。今まで漠然としていたそれがハッキリクッキリ見えてきました。
そしてもう一つ浮かんできた別の言葉。
『熱く激しくがむしゃらに!』
大学のソフトボール部で先輩が言っていた言葉です。テンポが良いいしうちのソフト部の雰囲気をよく表しているなと思いお気に入りの言葉だったけど、そういえばすっかり忘れていました。
この言葉の持つ前向きでやけくそ混じりで壁をぶっ壊すようなエネルギーを原動力にして、まさに『熱く激しくがむしゃらに!』向き合い、終わったときには『やりきった!』と笑顔で言える。そういう仕事の仕方をしたいしそういう自分でありたいと思います。
「世界がちょっとだけ前へ進むような、ちょっとだけ広くなるような、ちょっとだけ明るくなるようなもの」を、『やりきった!』と言えるまで 『熱く激しくがむしゃらに!』作り続けるのが、自分の仕事。これが土台であり、地図であり、方位磁石になります。この土台に基づいていれば、漫画家だろうがイラストレーターだろうがアニメーターだろうがLive2Dモデラーだろうが何でもいいのだ。こう思えるようになったことが、2022年の一番の成果です。
お疲れ様でした!良いお年を(^ワ^)ノ
ここまでお読みいただいた方、ありがとうございます。こんなダラダラした文章に根気良くお付き合いいただき、感謝しかありません。とんでもなく寒い日が続きますが、どうぞお健やかにお過ごしください。2023年が素晴らしい年になりますよう願っております。私も2022年の収穫と課題を携えて、来年も頑張ってまいります。
それでは、皆様今年も一年お疲れ様でした!良いお年を~~~(^ワ^)ノ
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