Live2D Creative Awards 2017で、クリエイティブ賞を受賞しました!
Live2D Creative Awards 2017に応募した「Let’s Enjoy Softball!」という作品が、なんと準グランプリにあたるクリエイティブ賞を受賞しました!
受賞作品 | Live2D Creative Awards 2017 | Live2D
応募した作品はこちら。
【Live2D_2017 】 Let’s Enjoy Softball! – YouTube
ソフトボールフリーイラストで描いた『スライディング』を、Live2Dで動かしてみた作品です。
まだあまり実感がわきません。でも、ハイクオリティな作品の数々の中から選ばれたのは、めちゃくちゃ光栄です。誇りに思います。
今回は「賞を取るつもりでやる」ということを強く意識しました。それが クリエイティブ賞受賞 という結果につながったのかな、と思います。
やったぜ! と思う一方で、「今までの自分の、作品に対する向き合い方はどうだったんだろう」と、考え込んでもいるところです。
※今回の記事は、自分でもどうかと思うくらい精神論多めです。具体的な作品作りの工夫なんかはまたの機会に……(汗)
「賞を取るつもりでやる」と意識したのはなぜか
「賞を取るつもりでやる」。今回最初に強く意識したことです。
それは、〈 負けることが怖くて、勝ちに行くことから逃げている自分 〉を変えるため です。
今回のアワードは、今まで敬遠しがちだった「勝ちに行く」事にきちんと向き合う良い機会になる――。そう考えて、「どうすれば賞を取れるか」を最初から意識しながら作品作りを進めました。
勝ちに行く意識を持つことで、<5つの収穫>を得た。
1.完成させられた
作品を最後まで完成させ、応募できたのが一番大きな収穫です。
応募しなければ賞をとることもできません。勝ちに行く! という意識を持つことで、完成までこぎつけることができました。
2.自分の作品の特徴や課題などが明確になった
また、〈 計画 → 実行 → 完成 → 成果の確認 〉の流れを通して、自分の作品の特徴・課題・改善への道すじが見えてきました。
- 特徴
- 明朗な作風
- 課題
- モデリングの質向上
- ワークフローの効率化
- 改善への道すじ・技術向上
- 変形に適したポリゴン割り
- 動画編集技術
- アニメーションの勉強
特徴を活かし、課題を克服するためには次に何をしたら良いか のヒントになりそうです。
3.スケジュール感覚を持つことができた
作品作りを始めるにあたり考えたのは、普段より計画的に作業を進めないといけない ということでした。
いつもは思いつきで場当たり的に作業しがちなので、余計にしっかりスケジュールを組まないと! と思い、手帳の年間予定表で作業工程別の締め切りをざっくり割り振りました。(年間予定表のページなんて初めて使ったかも……)
工程別の締め切りを守る意識を持つことで、計画を伸ばしたり後回しにしたり、潔くあきらめることもできました。また、細かい締め切りが繰り返しやってくるので、ダレ防止にもなった気がします。
4.「的を絞る」意識を持てた
作品作りを始めたのが10月で、アワードの応募締め切りが11月20日。1カ月と20日という期間で完成→応募するために考えたのが、「的を絞って作業する」ことでした。
的を絞ることで、
- 細かい部分にこだわりすぎる
- 横道にそれる
- ↑のせいで目立つ部分が中途半端になる
……などを防止。重要な部分へ力を集中できるわけです。
今回は「動きの質」を上げることに絞りました。ダイナミックさ・躍動感といった動きの質を上げることでイラストの良さが出せるし、他作品との差別化をはかれるはず……という考えです。
逆に「背景を工夫して1塁→2塁→3塁へ回っているように見せたいなぁ」といったアイディアはすっぱりあきらめました。
5.客観的な指標を意識することができた
賞を取るためには、作品に何を求められているか を知る必要があります。普段の自分が一番抜けている部分です。各賞の選考基準は、コンテストの概要 | Live2D Creative Awards 2017 | Live2D によれば
- Live2Dの使用
- Live2Dの特徴や可能性を表現している
- 2D作品としての魅力を感じさせる
- 作品としての完成度が高い
の4点。この4項目のなかで自分が勝負できそうなのは、
- Live2Dの使用(マスト)
- Live2Dの特徴や可能性を表現している(微妙)
- 2D作品としての魅力を感じさせる(無理そう)
- 作品としての完成度が高い(微妙)
消去法で2と4しか無いっぽい。(使うイラストは決めており、テイスト的に3は無理そう)→残り時間を考えると「2. Live2Dの特徴や可能性を表現」もそんなに追求はできなさそう……ということで、「4. 作品としての完成度」を上げていくしか無さそうだという結論になりました。
結果的に、選考基準を意識することで、自己満足で終わるのを防ぐことができました。
好きなものを好きなように作っていると、細かいことにこだわりすぎたり、「もう良っか~」と手を抜いたりしがちです。そんなとき、「完成度を上げるんだ」という意識が、楽な方へ逃げる自分を引き戻す力になりました。
賞を取るつもりでやるほど、限界も見えてくる
そんなわけで「勝ちに行く」意識のメリットを感じるいっぽう、意気込めば意気込むほど限界も見えてきます。作品の全体像が見えてきた11月はじめ頃には、「これじゃ全然ダメだ……」とかなりネガティブになっていました。
今回の作品の弱点――それは「Live2Dならでは」感が少ないということです。2.5次元表現・半立体といったLive2Dの良さをあまり出せていません。また、他の人の作品がアップされるようになると、それと比較して自分の作品の貧弱さがますますはっきりしてきました。
他の作品は、まずイラストのクオリティが高く、絵としての魅力が高いです。それに対して自分の作品は、イラストのクオリティ・魅力で見劣りします。映像作品としての質も高くありません。全体的に中途半端です。
(……書いてて気分がどんよりしてきました……;;)
賞を取るつもりでやることで、最後まで粘れた
そんなわけで、いつものクセで「これやっぱ無理なんじゃないのかな~(´Д⊂グスン」と守りの姿勢になりそうになりましたが、「賞を取るつもりでやる」という指針があったことがここで大きな力になりました。
「ここからどうやって作品を印象深いものにしていくか」と考え、
- ラストにアップの顔の振り向きを入れ、Live2Dらしさを出す
- キャラの表情と動きで好印象を残す
- 音楽とアニメーションの連動で、見ていて気持ち良い作品にする
- リズムと、カット割り・走っている足のテンポを合わせる
以上のことを残り期間でやりきることに決めました。
今までの自分なら、ここでそのまま「まーしょうがないよねー」と力を抜いていたかもしれません。今回は、「ギリギリまで自分ができることをしよう」と粘ることができました。「勝ちに行く」という意識があったからこそ、最後まで粘れた気がします。
まとめ
受賞してから数日たちますが、まだ実感がわきません。「賞を取ったらどうするのか」までは考えていなかったので、正直途方にくれています。が、それはそれとして、今回は「勝ちに行く」「勝つつもりでやる」ことの重要性を思い知りました。
勝ちに行くことの重要性を思い知った
「賞を取るつもりでやる」という意識で取り組むことは、作品そして自分自身と真剣に向き合うことなんだ、と気づきました。
真剣に向き合うことはしんどいことです。だから今までの自分はそれを避けがちでした。でも、やってみると得るものはめちゃくちゃ大きかった。たとえ受賞できなかったとしても、それは変わりません。
完成させる達成感・スケジュール感覚・品質管理感覚は、勝つつもりでシビアに真剣に取り組んだからこそ得たものです。
今まで自分は作品と真剣に向き合ってきたのか?
ひるがえって、今まで自分は今回ほど真剣に作品を作ってきたかな?と考え込みます。
その時ごとに精いっぱいやったことは間違いありません。それでも、今までの作品たちに申し訳ない、もっと良いものにしてあげられたんじゃないのか……と今さら後悔しています。
すまんかったお前たち!次はもっとちゃんとやるから許してくれ!
次は何を作ろうか
そんな感じで、嬉しさと後ろめたさがごっちゃになった複雑な気分が今の気持ちです。
それはそれとして、次は何を作ろうかなぁ、とワクワクもしています。アワードの他作品を見て、aliveのセッションを聞いて、たくさんの刺激をもらいました。あれもやりたいな、これもやりたいな~と夢は広がるばかり。
とりあえず今やりたいことリスト↓
- 海外アーティストの動くファンアート
- ソフトボールイラストを使ったMV
- Me Myself & Iの落描きを動かす
- Aice5全員で「用意はOK♪」
- Distanceのキャラで動く壁紙
等など。
まずはあせらず、できそうなことから一個ずつ、やっていこうと思います!
以下、参考リンク。
Live2D公式サイト
Live2D Creative Awards 2017 受賞作品
受賞作品 | Live2D Creative Awards 2017 | Live2D
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ディスカッション
コメント一覧
記事書いてくれてありがとう…!!(こんなに裏側見せてもらっていいの…!感謝…ッ!!!^^*)
メイキングに加えて、迷走しないよう立てた計画(素晴らしい…!)、考えたことなど、
他の方のコンテストまで(同じ時期)の思い出を読んでいて面白かったです!☆彡
葉丸さん、コメントありがとうございます!自分への覚書兼他の人に参考になるものを……と思って書いたので、喜んでもらえて嬉しいです。
私も、葉丸さん含め他のコンテスト参加者の皆さんがどんなことを考えながら作品作りをしたのか、めっちゃ知りたいです~(*^^*)
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